現役・看護師に聞きました!vol.5 心不全ナース編

インタビュー
  • 答えてくれた人:みく
  • 臨床経験:7年目(異動1回:循環器センター→HCU)
  • 資格:心不全療養指導士

心不全療養指導士とはどんな資格ですか?

あんな
あんな

みくさん、本日はよろしくお願いします。

まずはみくさんが取得されている心不全療養指導士とはどのような資格なのか教えてください。

みく
みく

心不全療養指導士とは、病院に限らず在宅をはじめとした地域など様々な場面で幅広く活動し、心不全におけるチーム医療を展開していくことで、心不全による増悪・再入院予防、そして生活の質(QOL)の改善を図ることを目指して、多くの専門職が取得できる資格となっています。

循環器センターに配属されて大変だったこと

あんな
あんな

循環器センターに配属されて感じたことや、大変だったことがあれば教えてください。

みく
みく

まず、心電図が読めない。心電図をほぼ全員の患者さんがつけている病棟だけど、正常な心電図の波形の患者さんが少ないのが当たり前なので、慣れるまでが大変でした。

あんな
あんな

私は心電図の波形はVTやVFぐらいしか分からないです・・・。

みく
みく

あれは慣れですね。でも、本当に心電図を読めるようになるのは難しいと思います。

みく
みく

あとは、人間関係も大変でした。理不尽な態度をとられたり、気分によって態度を変えてくる方がいると、精神的に辛かったですね。

あんな
あんな

そうなんですね。

確かに、気分にムラがあって態度を変えられると困りますね・・・。

報告や相談しようにも、なかなか言い出しにくい雰囲気になってなってしまいますし。

みく
みく

そうですね。なので、私はなるべく後輩には報告しやすい雰囲気を作るように意識しています。

でも私は同期と先輩たちに恵まれて優しくしてもらったのが救いでした。部署を移動した今でも仲良くしています。

看護師になって驚いたこと

あんな
あんな

看護師になって驚いたことはありますか?

みく
みく

看護師になって一番驚いたことは「人間簡単に死なない。」

あんな
あんな

このことは私もすごく感じました。「生命って簡単には死なないけど、儚いなぁ。」って感じていました。

みく
みく

生命だから、勿論亡くなる時は亡くなってしまうから大切にしないとなとは思う。でも、生命力が強い人はすごいなと思いますね。

みく
みく

高齢者になっても、沢山食べる人や元気で明るい人は生命力がすごい。

「病は気から」ってよく言いますが、間違いではないなって感じます。

あんな
あんな

現場を経験してきたからこその感想ですね。

医療ドラマを観て思うこと

あんな
あんな

よくテレビで医療ドラマが放送されていると思うんですけど、それ見て「いや、ちょっと現場ではそれはないかなー」って思うことってありますか?

みく
みく

コードブルーとかMERとかは現場の人から見てもリアルだなと感じます。

ただ、患者さんの顔色が良いし、お顔が綺麗すぎる。

実際は本当に必死な顔をしてくるので、ドラマは流石俳優さんだなと感じます。

みく
みく

後は、ドラマみたいなラブコメは基本ないですね。笑

あったらいいですけどね〜。

あんな
あんな

確かに、ドラマのラブコメみたいなのはあまり聞いたことがないですね〜。

もし看護師になっていなければ、どんなお仕事していたと思いますか?

あんな
あんな

みくさんは、もし看護師じゃなかったら何をしていたと思いますか?

みく
みく

多分、保育士さんですね。

すごい子供が好きで。幼い頃からよく年下の子とよく遊んでいました。

なので、看護師になった時に小児病棟も選択肢に上がっていましたが・・・。

みく
みく

親も看護師なので、配属先の相談をした時に「子供が好きだったら、苦しむ子供を看護しないといけなくなるから辞めておいた方がいい。自分が母親になった時に割り切れればいいけど割り切れない性格であれば尚更辞めておいた方がいい。」と言われて小児科病棟を選択肢から外しました。

あんな
あんな

確かに「子供が好きなら小児科はやめたほうがいい。」とは聞いたことあります。

みく
みく

そうですね。

注射打ったりとか、不味い薬を飲ませないといけないので、その光景を見るのが辛いって感じちゃうと思うのでやめました。

あんな
あんな

そうなんですね。でも保育士さんのみくさんもとっても似合いそうですね!

みく
みく

ありがとうございます!

だからこそ、保育実習はすごく楽しかったです。ずーっと小児実習でいいって感じていました。笑

今後の目標を教えてください

みく
みく

ACPをもっと勉強していきたいです。

特に今までやってきた心不全や循環器疾患がある患者さんにACPがやりたいです。

なので、まずはACPの知識と考え方を色々聞いたり勉強したりしていきたいなって思います。

※ACP:アドバンス・ケア・プランニングとは、将来の変化に備え、将来の医療及びケアについて、患者さんを主体に、そのご家族や近しい人、医療・ケアチームが、繰り返し話し合いを行い、患者さんの意思決定を支援するプロセスのことです。

患者さんの人生観や価値観、希望に沿った、将来の医療及びケアを具体化することを目標にしています。

全国の看護学生さんへのメッセージ

みく
みく

私も学生指導をしていた経験があります。その時に感じたのは、とにかく頼ってください。

学生さんは実習など大変な時は必ず来ると思います。

そんな時はとりあえず周りを頼って、たくさん助けてもらって下さい。

学生の特権だから、頼って頼って、色々なものを吸収して頑張ってほしいと思います。

みく
みく

でも頑張りすぎちゃダメです。だから自分が潰れる前に周りを頼って、助けてもらってください。

もし、怖い学生指導の看護師さんに当たってしまったら無になってください。

看護師が怖い時って余裕がない時だと思うので。理不尽なことを言われたら受け流しましょう。

まぁここは看護師になるために必要な知識かなと思ったところはしっかり聞いてもらって、それ以外は無。笑

みく
みく

看護師も1人の人間なので、考え方も人それぞれだし、その指導者さんがそういう考え方をしているだけかもしれないので。

なので、自分の考えは大切にしてもらって、1つの意見として参考にするぐらいにしましょう。

全部背負わなくていいと思います。

全国の看護師の仲間へ

みく
みく

頑張っている人が多いから、頑張ろうっているのは少し違う気がしますね。

1つ思うのは、看護師である以上、やっぱり患者ファーストであってほしいと思います。

私の勝手な理想ですが。

みく
みく

看護師としてどういう風にやりたいのかとかも大切だけど、その中に患者さんファーストな考え方の看護師さんが増えたら嬉しいなって思います。

自分が出来てるとは思わないけど、自分もそうなりたいと思って頑張っています。

そういう人たちと一緒に働いたり、仕事をした方が自分のためになるし、やりがいにもつながる気がするので、そういう繋がりが増えて来ると嬉しいなと思います。