登場人物
- あんな:元・急性期病棟勤務のHSP気質看護師。現在は自分に合った職場&癒しの発信活動中
- こはる:2年目看護師。人の目や空気を気にしすぎて疲れやすいタイプ
- ひより:訪問看護師。穏やかな性格で、HSPにも理解が深い
土曜日のお昼、3人でランチ

……なんか最近、“気を使いすぎて疲れる”んですよね…。
患者さんの気持ちもわかるし、先輩の顔色も気になるし。
疲れが心にくるっていうか。

それ、わかるなぁ。
看護師って共感力が高い人が多いから、HSP気質の人、ほんと多いと思うの。

うんうん。
周りの感情に敏感すぎて、気疲れするってことだよね?
HSP気質って、看護に向いてる…でも

たとえば、“この患者さん、今日ちょっといつもと様子が違うな”って瞬時に気づけたり、
“この言葉は今は言わない方がいいかも”って判断できたり。

それって、本当にすごい才能だと思うんだよね。

……あ、私もあります!
でも逆に、考えすぎちゃって行動が遅れたり、
“これって私のせい?”って自分を責めたりすることも多くて…

そういうのが続くと、“心が擦り減る”感じがするよね。

そうなの。

たとえば、“今日この先輩、ちょっと機嫌悪そう…”ってだけで、
“私、なにかした?”って不安になって、必要以上に空気を読もうとして疲れちゃうんだよね。
「先生に報告」も小さな地雷原

あ〜…。
先生に報告する時も、めっちゃ緊張します…。

わかる…。
以前、急性期にいた時、ドクターの表情とか雰囲気の変化にビクビクしながら報告してた。

ちょっと言葉がキツいだけで、その一言が一日中頭から離れないんだよね。

でもそれって、悪いことじゃないと思う。

それだけ、相手のことをちゃんと感じ取ろうとしてるってことだし、
その感覚が患者さんへのケアではすごく役立つはず。
「心が疲れる場所」=「あなたが悪い」ではない

でもね。
そうやって自分の感性を責める人、ほんと多いんだけど、
それって“場所が合ってない”だけってこともあるんだよ。

場所…ですか?

うん。
たとえば、急性期病棟のような緊張感・スピード感・人間関係の密度が高い環境って、
HSPの人にとってはちょっと“刺激が強すぎる”こともあるの。

もっとゆったり関われる場所・・・。
たとえば、訪問看護とか、療養型の病棟、
あるいは教育や相談支援系のお仕事なんかだと、HSPの強みが活きやすい場面も多いと思う。
次の選択は「頑張らない場所」だった

HSPの人って、“みんなと同じように頑張らなきゃ”って思いがちなんだけど、
“無理せずに続けられる場所”を探すことも立派なスキルなんだよね。

それを聞けてちょっと安心しました…。
私が弱いのかなって思ってて。

ううん、それは“繊細さを活かす感受性”だから。
職場が合えば、ちゃんとその力は花開くよ。
癒しは、毎日のちょっとした工夫から

でも実際、日々のストレスってどうやって解消してる?

私ね、“癒しグッズ”を日常的に使ってるよ。

香り系とか、温熱アイテム、耳栓、リラックス用アイマスクとか…。
小さなことだけど、“自分を大事にする時間”ってほんと大事。

いいな…私も取り入れてみようかな。

うん。
少しの工夫で変わると思うから是非取り入れてみて!
今度会うときにおすすめグッズ持ってくるね〜。
最後に:あなたの繊細さは、武器にもなる

でも急性期辞めると、“もう戻れないかも”って不安もあるんですよね…

戻りたければ戻れると思うよ。
経験は消えないから。
でももし“もう無理かも”って思ってるなら、無理に続けるより、別の働き方を探すほうが建設的かも。

今は選択肢が本当に増えてるよね。
訪問看護、美容、教育、在宅、リモート…。
“看護師のキャリアは病棟だけじゃない”って、もっと広まってほしいな。
最後に:あなたの繊細さは、武器にもなる
今、職場で“心が疲れてるな…”と感じているあなたへ。
その感覚、決してあなただけじゃないし、
決して“弱さ”なんかじゃありません。
むしろそれは、人に寄り添う力・空気を読む力という、看護師にとってかけがえのない力です。
ただ、それを発揮するには環境との相性があるだけ。
無理を続ける前に、一度立ち止まってみてください。